羽毛山村(読み)はけやまむら

日本歴史地名大系 「羽毛山村」の解説

羽毛山村
はけやまむら

[現在地名]北御牧村羽毛山

八重原やえばら台地北端の崖錐と千曲川の河岸段丘上に在り、大日向おおひなた村・下之城しものじよう(現北御牧村)とは断崖下の道で通じているが、千曲川を挟んだ田中たなか宿(現小県郡東部町田中)との関係が深く、西方南方みなかた(現小県郡丸子町南方)

古代より東信地方に繁栄した望月氏の支配下にあり、武田氏の佐久郡侵入後は、この下にあった。「高白斎記」によると、天文二二年(一五五三)武田晴信が依田春賢なる者に「藤沢・ハゲ山・塩川合テ仁百貫文ノ替地」を安堵している。村の東南台上に狼煙台跡を残すが、ここからは小諸こもろ(現小諸市小諸)上田うえだ(現上田市上田)望月もちづき(現望月町望月)楽巌寺がくがんじ(現小諸市大久保)平尾ひらお(現佐久市上平尾)禰津ねつ(現小県郡東部町禰津)戸石といし(現上田市伊勢山)依田よだ(現小県郡丸子町御岳堂)等の諸城が一望でき、天文年中(一五三二―五五)武田氏と上杉氏との争いの中で築かれたものと伝える(長野県町村誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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