大日向(読み)おおひなた

日本歴史地名大系 「大日向」の解説

大日向
おおひなた

[現在地名]真田町大字長字大日向

かん川の上流渓谷にあって、鳥居とりい峠を越え小県郡と上州を結ぶ上州道(現国道一四四号)に沿う村。

元和九年(一六二三)甲石かぶといし郷から甲石村と大日向とが分れたという(長野県町村誌)。寛永一四年(一六三七)一〇月「田畑きりおこし改帳 大日向村」とみえるのが初見(大熊志司氏蔵)。宝永三年(一七〇六)甲石之郷指出帳(上田藩村明細帳)に大日向村として家数五三軒、人数二九六人がみえる。

村は上組・中組・下組に分れ、上組には上田藩の口留番所があった。また上組の北方土合どあいで上州道と分れた道は、菅平すがだいらを経て仁礼にれい(現須坂市)保科ほしな(現長野市)などに通じている。

下組は神川を挟んで上州道沿いと、対岸にわたって集落が散在しており、西のおす峠を越え、洗馬せば大倉おおくら横通よこどおりに通ずる追分となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報