羽田庄(読み)はねだのしよう

日本歴史地名大系 「羽田庄」の解説

羽田庄
はねだのしよう

現上羽田町・中羽田町・下羽田町付近に比定される。蒲生がもう野のほぼ中心部に位置していたが、正確な庄域は不明。庄名を「はねた」と訓じたことは年月日欠の旦那在所注文(熊野那智大社文書)などによって知りうる。立庄の時期・過程については不明だが、早くから皇室領となったらしい。嘉元四年(一三〇六)の昭慶門院領目録案(竹内文平氏旧蔵文書)に室町院領として羽田庄がみえ、重経年貢一万疋、弥鷹丸給三〇石、山門供料所五〇石と記載され、按察殿の注記がある。正安二年(一三〇〇)の室町院死後は土御門姫君(瑞子女王、後宇多上皇妃)に伝領された。

正安三年一二月、東接する得珍とくちん保の領主延暦寺東谷仏頂尾衆徒が当庄預所職深恵入道による違乱を訴えている(「延暦寺東谷仏頂尾衆徒訴状案」今堀日吉神社文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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