今堀日吉神社文書(読み)いまぼりひえじんじゃもんじょ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

今堀日吉神社文書
いまぼりひよしじんじゃもんじょ

近江(おうみ)国延暦(えんりゃく)寺領得珍保(とくちんのほ)、今堀日吉神社に伝わる文書。1914年(大正3)から始まる『近江蒲生(がもう)郡志』の編纂(へんさん)過程で、編者の中川泉三が滋賀県蒲生郡中野村大字今堀(東近江市今堀町)の日吉神社から発見したものである。文書は整理分624点、未整理分323点、宮座八人衆保管文書5点の952点で、時代は鎌倉後期から昭和年代にわたる。内容は、今堀郷の属する荘園(しょうえん)得珍保の関係文書として、中世商業関係、農業関係、領主支配関係の文書、また郷村関係文書としては、村掟(むらおきて)、対他郷関係、神事関係、検地関係の文書に分類される。とくに中世商業関係文書は14世紀以降の商業座を知るうえで貴重で、村掟類も惣村(そうそん)生活の具体像を描くには必見の史料である。[仲村 研]
『仲村研編『今堀日吉神社文書集成』(1981・雄山閣出版)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

医療過誤

診療過誤ともいい,医療行為一般の誤りをさす。医学知識の不足,医療技術の未熟,診療行為の全体としての疎漏さ,不適切な薬剤や医療器具の使用などが原因となる。具体的には誤診,診断の遅延,手術過誤,注射事故,...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android