考古図(読み)こうこず(その他表記)Kao-gu-tu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「考古図」の意味・わかりやすい解説

考古図
こうこず
Kao-gu-tu

中国北宋 (960~1127) の呂大臨哲宗の頃,公私に所蔵されていた殷から漢までの鼎,鬲,尊などの青銅器を図示し,その所有者や出土地などを記述した書。 10巻。『博古図』『玉古図』とともに三古図という。

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世界大百科事典(旧版)内の考古図の言及

【金石学】より

…彼の友人劉敞(りゆうしよう)(1008?‐69)も《先秦古器図》を著し,科学者沈括(しんかつ)も古銅器に関心を寄せていた。現存する最古の青銅器図録は1092年(元祐7)の呂大臨(1042?‐90?)の《考古図》で211点の古銅器の器形と銘文解釈が試みられている。呂大臨より30年のち,徽宗皇帝が鋭意収集した青銅器をもとに《宣和博古図》30巻が作られた。…

【金文】より

…漢代に入ると宮廷の用具や武器などにその物品の所属や重さを記した銘が付けられた遺物が多く残り,また金属鏡の銘文なども広い意味での金文であろうが,西周期に全盛をきわめた青銅祭器の金文の伝統とは流れを異にするものとなってしまったと言えよう。 金文の研究はすでに宋代に始まり,呂大臨の《考古図》や王黼(おうふ)の《博古図》などの図録が編まれており,金石学の一部として清朝の考証学者たちも古文字の研究,あるいは古典の解釈などに金文資料を用いている。しかしその科学的な研究はやはり最近になってからであり,郭沫若《両周金文辞大系》が最初に網羅的な金文の年代づけを行った。…

※「考古図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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