講史(読み)こうし(その他表記)jiǎng shǐ

改訂新版 世界大百科事典 「講史」の意味・わかりやすい解説

講史 (こうし)
jiǎng shǐ

中国の北宋(960-1127)の首都汴京(べんけい)(開封),南宋(1127-1276)の首都臨安(杭州)などの都市の盛り場には常設演芸場があったが,そこで語られた講談のうち,人情噺などを主とする短編を小説といったのに対し,長編史談を講史と呼んだ。また講史の筆録を評話,あるいは平話といい,現在《三国志平話》《五代史平話》などの作品が伝わっている。これらは後に明代になって《三国演義》などの長編小説へと発展してゆく。
説話
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 村松 項目

普及版 字通 「講史」の読み・字形・画数・意味

【講史】こうし

講談。

字通「講」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android