日本大百科全書(ニッポニカ) 「聶栄臻」の意味・わかりやすい解説
聶栄臻
じょうえいしん / ニエロンチェン
(1898/1899―1992)
中国の軍人。四川(しせん/スーチョワン)省江津(こうしん/チヤンチン)県出身。1920年苦学生として渡仏、パリ大学に学ぶ。1921年パリで中国共産党に入党。兵工廠(へいこうしょう)や自動車工場で働く。1924年ソ連赤軍大学に学び、1925年帰国し、黄埔(こうほ)軍官学校教官となる。1927年連隊政治委員として八・一南昌蜂起(なんしょうほうき)に参加。1932年江西(こうせい/チヤンシー)ソビエト区で紅一軍団(軍団長、林彪(りんぴょう/リンピァオ))の政治委員。1934年長征に参加。1937年八路軍一一五副師団長兼政治委員として抗日戦に参加。晋察冀(しんさつき)軍区司令。1945年党中央委員。国共内戦中の1948年華北野戦軍司令。1949年林彪とともに北京(ペキン)、天津(てんしん/ティエンチン)を占領。北京市長、参謀長官代理。1955年元帥。1956年副首相。1957年科学技術委員会主任となって核兵器・ロケット開発を指導。1966年党政治局員。1969年、1973年党中央委員にとどまる。1975年人民代表大会常務副委員長。1977年党政治局員。1982年党政治局員。党軍事委員会副主席。1985年9月の若返り人事で政治局から引退した。
[高市恵之助・渋谷 司]