肩脱ぎ(読み)カタヌギ

デジタル大辞泉 「肩脱ぎ」の意味・読み・例文・類語

かた‐ぬぎ【肩脱ぎ】

着物上半身部分を脱ぐこと。また、その状態。はだぬぎ。「肩脱ぎになる」
平安時代節会せちえなどの席で、ほうの肩を脱いでくつろぐこと。
能装束の着方の一。上衣法被はっぴ長絹ちょうけん片袖を脱ぎ、三角に畳んで背中に巻きあげてはさむこと。修羅物に用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の肩脱ぎの言及

【歌舞伎】より

…歌舞伎は,舞楽,能,狂言,人形浄瑠璃などとともに日本の代表的な古典演劇であり,人形浄瑠璃と同じく江戸時代に庶民の芸能として誕生し,育てられて,現代もなお興行素材としての価値を持っている。明治以後,江戸時代に作られた作品は古典となり,演技・演出が〈型(かた)〉として固定したものも多いが,一方に新しい様式を生み出し,その様式にもとづいた作品群を作りつづけてきた。また,古典化した作品の上演にも新演出を試みるなどの方法によって,全体としては流動しながら現代に伝承され,創造がくり返されている。…

【能装束】より

…肩トルともいう。(6)肩脱ぎ 法被や長絹の右袖(弓を持つ場合は左袖)を脱ぎ,折りたたんで背にはさむ着装法で,武将などの活動的な役に用いる。(7)脱下げ(ぬぎさげ)着流しにした唐織の右袖を脱いで後ろに下げることで,狂女物に多い。…

※「肩脱ぎ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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