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脳の計算理論 のうのけいさんりろんcomputational theory of brain

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

脳の計算理論
のうのけいさんりろん
computational theory of brain

人間の情報処理過程 (脳の情報処理) を解明するために,脳と同じ原理で働くコンピュータあるいはプログラムの研究を目指す分野。計算論的神経科学 computational neuroscienceともいう。イギリスのデビッド・マーは,神経回路網など機構的な立場からの研究の危険性を指摘し,計算論的なアプローチを説いた。計算論的なアプローチでは,対象とする情報処理の入出力関係を,システムがなにを計算し,なぜ計算されるか,さらに,得られた計算が拘束条件を満足する基準のもとで唯一に定義されるものであるかを明らかにしなければならない。人間の視覚情報処理を対象とするとき,この計算論的アプローチは視覚の計算理論と呼ばれたが,さらに脳すべてを対象とすれば脳の計算理論となる。マーは脳研究のレベルとしては,情報処理の計算理論の研究のうえに,これを実行するための脳内の情報表現とアルゴリズム,アルゴリズムを実行するハードウェアの研究があることを述べている。心理学,機能的 MRI (磁気共鳴画像 ) などの脳の非侵襲的計測などと合わせて脳の理解を目指している。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

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