腫瘍原性骨軟化症

内科学 第10版 「腫瘍原性骨軟化症」の解説

腫瘍原性骨軟化症(異所性ホルモン産生腫瘍)

(12)腫瘍原性骨軟化症(tumor induced hypopho­sphatemic osteomalacia)
概念
 血管腫線維腫,巨細胞性骨肉腫などの中胚葉性腫瘍に低リン血性骨軟化症が合併する.
病因・病態
 本症の発症因子として線維芽細胞増殖因子-23(fibroblast growth factor-23:FGF-23)が同定された.詳細は【⇨12-5-4)】項を参照.
臨床症状・検査成績・診断
 血清リンと1,25-(OH2-ビタミンDの低下,血清アルカリホスファターゼ上昇,骨軟化症を呈する.腎臓からのリン再吸収が低下している.
治療
 腫瘍の摘出術,化学療法または放射線療法.[中里雅光]
■文献
Brownlee M, Aiello LP, et al: Complications of Diabetes Mellitus. In: Williams Textbook of Endocrinology, 12th ed (Melmed S, Polonsky KS, et al), pp1462-1551, Saunders, Philadelphia, 2011.
Gagel RF: Endocrine manifestations of tumors: ectopic hormone production. In: Cecil Textbook of Medicine, 23rd ed, pp1047-1050, WB Saunders, Philadelphia, 2009.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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