旺文社世界史事典 三訂版 「膠泥活字」の解説
膠泥活字
こうでいかつじ
沈括 (しんかつ) の著した『夢渓筆談』にのみ記録が残り,畢昇 (ひつしよう) という人物が発明したとされる。並べた活字を蠟で固定して印刷する技術の最初とされるが,実用化された証拠はない。
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
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…沈括(しんかつ)の《夢渓筆談》によると,その発明者は畢昇(ひつしよう)と呼ぶ工人であった。当時の活字は泥土をにかわで固めて文字を彫り,そのあとで焼いた,いわゆる〈膠泥(こうでい)活字〉である。印刷にあたっては,鉄板に蠟を流して温めながら活字を並べ,並べ終わると鉄板を火より下ろして冷却させる。…
…11世紀末に北宋の沈括(しんかつ)が書いた《夢渓筆談》に,活字印刷の創始者として工人畢昇のことがみえる。土を膠(にかわ)で固めて文字を彫りそれを焼いた〈膠泥活字〉を造り,これを蠟を塗った鉄版に配列し,下から熱を加えて蠟をとかし,冷却して活字が固定するのを待ち,墨を塗り上から紙を押しあてて印刷を行ったという。【藪内 清】。…
※「膠泥活字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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