膠胞(読み)こうほう(その他表記)colloblast

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「膠胞」の意味・わかりやすい解説

膠胞
こうほう
colloblast

粘着細胞ともいう。有櫛動物 (クシクラゲ類) の触手にある攻撃防御器官。これは外皮性のもので,刺細胞一種ではあるが,外端に粘着力の強い物質を分泌する部分があり,内部には螺旋状をした1本弾力性のある繊維をもっている。有櫛動物特有の器官。

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世界大百科事典(旧版)内の膠胞の言及

【クシクラゲ】より

…大部分の種類は2本の長い触手をもっているが,収縮すると細長い触手鞘(しよくしゆしよう)という袋の中に収まってしまう。触手には多くの細かい小枝があり,それらの表面に膠胞(こうほう)という上端に粘着細胞が並んでいる器官があって,これで小動物をとらえる。この膠胞はクシクラゲ類に特有なもので,他の動物には見られない。…

【クラゲ(水母)】より

… 有櫛動物は風船型,冑型,帯型などの形をしているが,体表面には8列の櫛板が上下の方向に並んでいて,これの運動によって移動する。大部分の種類は2本の触手をもち,多くの側枝の上にある膠胞(こうほう)という武器で餌を粘着させてとらえる。これらの触手は体内にある触手鞘(しよくしゆしよう)という細長い袋の中に納めることができる。…

※「膠胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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