自然錫(読み)しぜんすず

最新 地学事典 「自然錫」の解説

しぜんすず
自然錫

tin

化学組成Snの鉱物。α-錫(立方),β-錫(正方),γ-錫(直方)の3種があるが,天然に産するものはβ-錫である。正方晶系,空間群I41/amd,格子定数a0.58194nm, c0.31753,単位格子中4原子含む。錫白色不透明で金属光沢をもつ粒状~粒状塊。劈開なし,断口切刻状,展性・延性に富む。硬度2,比重7.28。濃塩酸に容易に溶けてSnCl2,となり水素を発生する。18~161℃の範囲で安定で,18℃以下ではα-錫に転移し,161℃以上ではγ-錫に転移する。砂鉱中に自然金・自然銅・自然白金錫石などに混じてみられた。ラテン語で銀と鉛の合金をstannumと呼んでいたが,単体錫であることがわかり,4世紀ごろから錫の名称となった。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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