自然白金(読み)シゼンハッキン(その他表記)platinum

翻訳|platinum

日本大百科全書(ニッポニカ) 「自然白金」の意味・わかりやすい解説

自然白金
しぜんはっきん
platinum

金属元素鉱物の一つ。純粋な白金でなく、すべて少量の他の金属、とくに他の白金属元素、鉄属元素を含む。超塩基性岩、塩基性深成岩中、あるいはこれらから導かれた漂砂鉱床中に産する。鉄に富むものは磁性をもつ。多く塊状あるいは粒状で産する。自形立方体。日本においては北海道に何か所か砂白金の産地がある。

加藤 昭]


自然白金(データノート)
しぜんはっきんでーたのーと

自然白金
 英名    platinum
 化学式   Pt
 少量成分  Ir,Os,Pb,Fe,Cu,Rh,Ru,Pd,Au,Ni
 結晶系   等軸
 硬度    4~4.5
 比重    14~19;21.5(純粋なもの)
 色     鋼灰白
 光沢    金属
 条痕    灰
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照)

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最新 地学事典 「自然白金」の解説

しぜんはっきん
自然白金

platinum

化学組成Ptの鉱物。立方晶系,空間群Fm3m, 格子定数a0.3924nm, 単位格子中4原子含む。結晶は立方体,微粒~12kɡ近い塊。帯白鋼灰~暗灰色。不透明,金属光沢。劈開なく,断口ぎざぎざ,展性あり。硬度4~4.5,比重21.47。反射光では白色,光学的等方性,反射率~70%。ふつうFe, Ir, Pd, Niなどを含む。主に苦鉄質岩,超苦鉄質岩中あるいはそれらを源とする漂砂鉱床中に産する。まれには接触変成岩,石英脈中にも産出。砂金鉱床にもしばしばみられる。鉄を多く含み,磁性があるものは,イソ鉄白金(isoferroplatinum:Pt3 Fe)など別の鉱物。日本では北海道天塩地方などの漂砂鉱床から少量産出した。銀を意味するスペイン語(plata)から命名。

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百科事典マイペディア 「自然白金」の意味・わかりやすい解説

自然白金【しぜんはっきん】

天然に産出する白金の鉱石鉱物。他の白金族元素(イリジウム,オスミウム,ロジウム,パラジウム,ルテニウム)との合金で,そのほか金,銅,鉄などを少量含む。等軸晶系,比重21.47,硬度4〜4.5,白灰色,金属光沢を示す。苦鉄質・超苦鉄質岩のマグマ分化作用の末期に晶出,通常これらの岩石の近くに砂鉱床として産する。ロシアのウラル山脈が主産地。日本では日高山脈西側の砂鉱床が有名だが,白金は少なく,多くはイリジウムとオスミウムの合金イリドスミンである。
→関連項目元素鉱物

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世界大百科事典(旧版)内の自然白金の言及

【元素鉱物】より

…30種以上の元素鉱物が知られている。元素鉱物には,自然金Au,自然銀Ag,自然銅Cu,自然鉄Fe,自然ニッケル鉄(Ni,Fe),自然白金Pt,自然ルテニウムRu,イリドスミン(Os,Ir),オスミリジウム(Ir,Os)などの金属元素鉱物,自然ヒ(砒)(別名,自然ヒ素)As,自然アンチモンSb,アレモン鉱AsSb,自然ソウ鉛Bi,自然テルルTeなどの半金属元素鉱物,および自然硫黄S,グラファイトC,ダイヤモンドCの非金属元素鉱物の3亜類がある。自然金は,各種金銀鉱床(熱水鉱脈鉱床,接触交代鉱床)中におもに石英に伴われて産する。…

【白金】より

…白金は太陽および多くの隕鉄中に存在が認められている。地球上では,ふつう遊離の状態(自然白金という)あるいは他の白金族金属との合金として産する。南アフリカ,旧ソ連,アメリカ,カナダがおもな産出国である。…

※「自然白金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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