舟の内(読み)ふねのうち

改訂新版 世界大百科事典 「舟の内」の意味・わかりやすい解説

舟の内 (ふねのうち)

邦楽曲名河東節と一中節の掛合曲。本名題隅田川舟の内》。1723年(享保8)以前の成立作詞作曲初演の場所など未詳原拠は能の《隅田川》。頃は3月15日,都北白川に住む吉田某の妻が,人商人にさらわれたわが子梅若丸を尋ねて,隅田川のほとりに来る。渡し守にきくと,その子は昨年この場所で空しくなったというので,母は回向にかかるという筋。渡し守を一中節で,梅若丸の母を河東節で語る現存する最古の掛合曲で,邦楽史研究のうえからも重要曲とされる。
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