芋代官(読み)いもだいかん

精選版 日本国語大辞典 「芋代官」の意味・読み・例文・類語

いも‐だいかん‥ダイクヮン【芋代官】

  1. 享保一六年(一七三一)石見銀山領大森(島根県大田市)代官となった井戸正朋(平左衛門)の異称。翌一七年、餓死者七〇万人に及ぶ大凶作に際し、独断幕府の米倉を開き、年貢を減免するなどして、管内からは一人の餓死者も出さなかった。薩摩国(鹿児島県)からサツマイモを求めて栽培を奨励し、備荒作物としてその普及につとめた徳によって呼ばれたもの。芋殿様。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の芋代官の言及

【井戸平左衛門】より

…のち石見国やその周辺では甘藷の普及によって多くの領民が飢餓から救われた。そのため山陰の各地に頌徳碑が建てられ,今でも芋代官とよばれ敬慕されている。【村上 直】。…

※「芋代官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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