独断(読み)どくだん

精選版 日本国語大辞典 「独断」の意味・読み・例文・類語

どく‐だん【独断】

〘名〙
他人に相談すべきことを相談しないで、自分ひとりの考えで決めて行動すること。ひとりぎめ。
※十七箇条憲法(604)「十七曰、大事不独断。必与衆宜論」
随筆甲子夜話(1821‐41)三九「韓非の独断は事に害あることども多く候へども大事は独断ならねば出来不申候」 〔戦国策‐趙策下〕
② 深く研究することなしに、自分勝手な考えで判断を下すこと。また、その判断。ドグマ。〔哲学字彙(1881)〕
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一「女親のなき人とは、袴の裾から推測した、作者傍観(おかめ)の独断(ドクダン)なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「独断」の意味・読み・例文・類語

どく‐だん【独断】

[名](スル)
自分ひとりで物事決断すること。また、その決断。「社長独断」「取引開始独断する」
自分の思い込みだけで、公正を欠いた判断をすること。また、その判断。「結論が独断に陥る」「独断と偏見」
[類語]独り決め専断自決英断即断速断勇断決断断定明断決心決意判断無理遣り無理強いて敢えて努めてできるだけ極力なるたけなるべく可及的必ずきっと絶対是非何としてもどうしても何がなんでも是が非でも押してたってどうぞどうかくれぐれも願わくはなにとぞなんとかまげてひとつ必死誓っててっきり違いないはず決まってすなわち否が応でも否でも応でもいやでもいやとも是非とも無理算段無理無体無理押し無理強制的強引強気強行独断的理不尽強硬頑強問答無用強要力尽く力任せ腕尽くごり押し断固一刀両断横柄威圧的否応無し頑として横紙破り横紙を破る有無を言わせず腕力に訴える横車を押す押し付けがましいねじ伏せる首に縄を付ける遠慮会釈もない遠慮高圧的高飛車頭ごなし押し通す押し付ける一方的豪腕

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「独断」の読み・字形・画数・意味

【独断】どくだん

専断。勝手にきめる。〔史記、李斯伝〕王の能く久しく位に處(を)る~以(ゆゑん)のは、異るに非ざるなり。能(よ)く獨り斷じて督責を審らかにし、深罰を必にすればなり。

字通「独」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android