花合せ(読み)ハナアワセ

デジタル大辞泉 「花合せ」の意味・読み・例文・類語

はな‐あわせ〔‐あはせ〕【花合(わ)せ】

花札で、同じ月の札を合わせて取り、点数出来役などで勝負を争う遊び。八八はちはちおいちょかぶなど。
平安時代、人々が二手に分かれ、それぞれ花(主に桜)を出し合って比べ、また、その花について和歌なども詠んで優劣を競った遊戯。花競はなくらべ。花軍はないくさ 春》

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の花合せの言及

【いけばな】より

…《古今著聞集》の伝える平安期の菊合せや前栽(せんざい)合せなどのようすは,庭前においてこれを縁から観賞したもので,ことにこの花を寄せ植えにしたような前栽は,後世の草体(そうたい)のいけばなの源流と見ることもできる。鎌倉期になると室内において挿した花が観賞された記録も多くなり,藤原定家の《明月記》などには花瓶に種々の花を立てて,花合せを行ったことが記されており,また室町初期1380年(康暦2)の《迎陽記》には当時舶載された珍しい器に花が立てられ,花合せの行われたようすが伝えられている。この花合せは仏教的行事としての七夕法楽(しつせきほうらく)として行われたことが多い。…

※「花合せ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android