若き芸術家の肖像(読み)ワカキゲイジュツカノショウゾウ

デジタル大辞泉 「若き芸術家の肖像」の意味・読み・例文・類語

わかきげいじゅつかのしょうぞう〔わかきゲイジユツカのセウザウ〕【若き芸術家の肖像】

《原題A Portrait of the Artist as a Young Manジョイス小説。1916年刊。著者自身を思わせる主人公スティーブン=ディーダラスの、幼年期から文学を志す青年期までを描いた半自伝的長編小説。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の若き芸術家の肖像の言及

【ジョイス】より

… 1907年詩集《室内楽》,14年閉塞的なダブリンに住む人々の挫折の諸相を描いた短編集《ダブリン市民》を出版。本格的な処女作というべきものは,アイルランド独立運動挫折期に育った少年が,家にも祖国にも宗教にも反逆して,己の運命を文学の世界に切り開いていこうとする姿をギリシア神話のダイダロスの姿と重ね合わせながら,内側から描いた《若き芸術家の肖像》(1916)である。幼児の内的経験の描写から始まるこの小説の斬新な手法は,19年にすでに芥川竜之介の注目を浴びている。…

※「若き芸術家の肖像」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android