肖像画(読み)ショウゾウガ

デジタル大辞泉 「肖像画」の意味・読み・例文・類語

しょうぞう‐が〔セウザウグワ〕【肖像画】

特定人物肖像を描いた絵。

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精選版 日本国語大辞典 「肖像画」の意味・読み・例文・類語

しょうぞう‐がセウザウグヮ【肖像画】

  1. 〘 名詞 〙 肖像を描いた絵。肖画。
    1. [初出の実例]「肖像画の必用なる言を俟たず」(出典:風俗画報‐二六号(1891)広告)

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百科事典マイペディア 「肖像画」の意味・わかりやすい解説

肖像画【しょうぞうが】

特定の人物に似せてその顔や姿を描いた絵。ポートレートportrait。直接モデルから写実される場合や,写真等の補助的な材料に基づいて制作されることもあり,また理想化,戯画化など,さまざまな作風があるが,外観の類似性が保たれる限り,肖像画といえる。作者自身を描いたものは〈自画像self portrait〉という。肖像画の歴史はエジプトまでさかのぼり,ギリシアやローマにも秀作があるが,美術の重要な領域を占めるのはルネサンス以降である。東洋では高僧祖師像,帝王像などが多く,日本には平安末期から鎌倉時代の似絵(にせえ)など独特のものもある。
→関連項目五姓田芳柳人物画椿椿山土佐光信長谷川等伯前田青邨明兆渡辺崋山

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「肖像画」の意味・わかりやすい解説

肖像画
しょうぞうが

肖像

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世界大百科事典(旧版)内の肖像画の言及

【絵画】より

…また木版画,銅版画,石版画などの版画,あるいはその応用としての挿絵,ポスターなども,色と形による平面の造形芸術であるかぎり,絵画の一分野と考えられる。絵画の分類としては,画材,形式による分類のほか,主題による分類(歴史画肖像画,風景画静物画風俗画等),社会的機能や役割による分類(宗教画,装飾画,記録画,教訓画等),地理的分類(イタリア絵画,フランス絵画,インド絵画等),歴史的流派や様式による分類(ゴシック絵画,バロック絵画,古典主義絵画,抽象絵画等)などがある。
[絵画の起源]
 古代ギリシアのある伝説は,絵画の起源を次のように語っている。…

【歌仙絵】より

…また12世紀後半には賀茂神社に,当時実在した歌人の姿を描き詠歌を書き添えた障子絵があったことも知られる。この時代から13世紀前半にかけての似絵(にせえ)の勃興は,肖像画に対する新しい関心を呼んだ。歌仙絵はこうした時代背景の上に流行した過去の人物の想像上の肖像画と言える。…

【写真】より

…中国美術で肖像画のことをいう。中国では,肖像画は像主の外形を似せるだけでなく,その本質,精神性をも表現しなければならないという要求があった。…

【肖像】より

…絵画や彫刻において,現実の特定の人物の姿を写すことそれ自体を目的として作られた像をいう。個人を写した単身肖像画(彫刻)のほかに,絵画では夫婦や友人を組み合わせて表した二人肖像画,団体を表した集団肖像画もある。肖像は祭壇画や物語画(歴史画)の中に描き込まれる場合もあり,独立像についても,神話的存在などに擬した〈見立て〉像がつくられることがある。…

【ハルス】より

…オランダの画家。肖像画に動感と瞬間性を導入して新局面をひらき,また市民の集団肖像画を記念撮影的な平板な単調さから脱却せしめ,これを高い芸術的水準を備えたオランダ独自の画種として確立させた。大胆な躍動的な筆触で対象を生き生きと写しとるきわめて斬新な画風は,マネを筆頭とする19世紀後半のフランスの画家たちに大きな影響を与えた。…

※「肖像画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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