茶臼山古墳-小茶臼山古墳(読み)ちゃうすやまこふんこちゃうすやまこふん

国指定史跡ガイド の解説

ちゃうすやまこふんこちゃうすやまこふん【茶臼山古墳-小茶臼山古墳】


滋賀県大津市秋葉台にある古墳膳所(ぜぜ)地区西方の標高155mの茶臼山中腹に位置し、県下第2位の規模を誇る古墳。古墳時代前期の4世紀末~5世紀初頭のものと推定され、彦坐王(ひこいますおう)あるいは大友皇子(おおとものおうじ)一族の墓ともいわれるが、被葬者については明らかでない。全長122mで後円部の径70m、高さ8m、前方部の長さは60mで先端部の幅58mの大きな前方後円墳で、被葬者の強大な勢力が想像できる。墳丘全面には葺石(ふきいし)が敷かれ、円筒埴輪(はにわ)がめぐり、後円部頂上には形象埴輪も見られる。近江ではもっとも定型化した標準的な前方後円墳といわれ、現在は古墳東部に除火神として秋葉神社が祀られ、さらに南西100mには陪塚(ばいちょう)とみられる直径18mの円墳、小茶臼山古墳がある。京阪電鉄石山坂本線膳所本町駅から徒歩約15分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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