草の宿り(読み)クサノヤドリ

デジタル大辞泉 「草の宿り」の意味・読み・例文・類語

くさ‐の‐やどり【草の宿り】

草の上に宿ること。野宿
「我が如く物や悲しききりぎりす―に声たえずなく」〈後撰秋上
草ぶきの小さな家。草のいおり
「嵐吹く―に我をおきて袂の露ときゆる秋かな」〈正徹千首

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「草の宿り」の意味・読み・例文・類語

くさ【草】 の=宿(やど)り[=宿(やど)

  1. 草の上を宿とすること。また、草ぶきの粗末な庵。
    1. [初出の実例]「我が如く物や悲しききりぎりす草のやどりに声たえずなく〈紀貫之〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)秋上・二五八)
    2. 「客人に下れる蜘蛛や草の宿」(出典:五百句(1937)〈高浜虚子〉明治三八年)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android