出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
野山などの屋外に泊まること。露宿とも言い,宿泊形態としてはもっとも原初的なものである。日本における旅宿の発生は古代末期もしくは中世初期ころと言われるが,全国的に施設が整備されるのは近世になってからである。したがって,旅人が夜露をしのぐこともできぬまま一夜を明かさなければならない時代は,相当長く続いたと言ってよい。とくに古代においては,王侯貴族でさえ野宿を余儀なくされる場合が多く,〈草枕〉が旅の枕詞とされていることが如実にそれを示している。実際に野宿をする場所は必ずしも草原とは限らず,岩陰や橋の下などがむしろ好まれたようである。また,冬季積雪地帯では雪洞を掘って泊まることも行われた。
執筆者:胡桃沢 勘司
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…また柴で囲って神域を示したり,悪霊から身を守ったりもした。山野で野宿する際には,四隅に柴を挿して山の神から地面を借りる風があり,こうしないと神のたたりをうけるという。頭屋神事では,祭場の中心に神の依代として柴を立てたり,祭場の境に柴を立てて神域とした。…
※「野宿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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