客人(読み)きゃくじん

精選版 日本国語大辞典 「客人」の意味・読み・例文・類語

きゃく‐じん【客人】

〘名〙
① 客として来ている人。まろうど。
発心集(1216頃か)二「彼の堂に客人のまうで来たりけるに」
滑稽本浮世床(1813‐23)二「其客人(キャクジン)大はまりになって」
② 香合わせで、判定できない香に入れる札。
※雑俳・柳多留‐四六(1808)「客人でざんすと香の札を入れ」

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デジタル大辞泉 「客人」の意味・読み・例文・類語

きゃく‐じん【客人】

客として来ている人。
[類語]来客訪客来訪者訪問者賓客来賓まろうどゲスト先客珍客弔客

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百科事典マイペディア 「客人」の意味・わかりやすい解説

客人【まれびと】

まろうど。語源は稀(まれ)人で,遠方から稀に訪れる神聖な旅人の意。古い時代には客人を仮装した神とみなして歓待し,女性が一夜妻として奉仕する習慣もあった。神は海や空のかなたから季節的に来臨するという古代信仰(えびす年神寄神(よりがみ)),大和朝の皇子の遠征物語,弘法大師をはじめとする遊行僧の伝説などは神聖な客人の思想を伝えている。客人歓待ホスピタリティ)は世界各地でみられた慣習で,食物宿舎を与えてもてなすほか,性の歓待もみられた。

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