草の戸(読み)クサノト

デジタル大辞泉 「草の戸」の意味・読み・例文・類語

くさ‐の‐と【草の戸】

草で屋根をふいたいおり木戸草庵の戸。
の花の垣根ばかりは暮れやらで―ささぬ玉川の里」〈夫木・七〉
簡素なわび住まい。草庵。
「―も住みかはる代ぞひなの家」〈奥の細道

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精選版 日本国語大辞典 「草の戸」の意味・読み・例文・類語

くさ【草】 の 戸(と)

  1. 草ぶきの庵(いおり)の戸。転じて、粗末なわびしい住まい。草のとぼそ。草のあみど。
    1. [初出の実例]「卯の花の垣根ばかりはくれやらで草の戸ささぬ玉河の里」(出典:寂蓮集(1182‐1202頃))
    2. 「草の戸も住替る代ぞひなの家、面(おもて)八句を庵の柱に懸置(かけおく)」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)旅立)

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