草庵(読み)ソウアン

百科事典マイペディアの解説

草庵【そうあん】

庵は高潔な生活を志す者の脱俗的な侘住居(わびずまい)をさし,室町期の唐物(からもの)を中心とする豪奢(ごうしゃ)な座敷茶(真の茶)に対して,武野紹鴎千利休らによる侘茶(草の茶)の思想を茶室建築に具現したもの。極度に簡素化した狭小なプランの中に民家の構造を取り入れ,自然の材料がもつ美をそのまま生かした。
→関連項目数寄屋造茶室蹲踞躙口妙喜庵

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大辞林 第三版の解説

そうあん【草庵】

草葺きの小さな家。粗末な仮住まい。草のいおり。
茶室の別称。

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精選版 日本国語大辞典の解説

そう‐あん サウ‥【草庵】

〘名〙 藁(わら)・茅(かや)などで屋根を葺(ふ)いた粗末な家。草ぶきの小さな家。くさのいおり。
※菅家文草(900頃)三・舟行五事「疲嬴絶粒僧、草庵結石稜
※源平盛衰記(14C前)四〇「賢人は栄花に誇らず、草(サウアン)に卜居す」 〔顔氏家訓‐風操〕

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世界大百科事典内の草庵の言及

【庵】より

…出家した僧尼や世俗をさけた隠遁者が住む小住居。草庵,庵室,退居庵ともいう。ここに住む庵主は第一線を退いた老尼僧や地方土豪の半聖半俗の翁媼が多く,閑居の宗教生活を送った。…

【茶道】より

…紹鷗は珠光もまだ使わなかった〈わび〉という言葉を茶道に用い,さらに木や竹の生地の美しさを生かした曲物(まげもの)の建水や竹の蓋置などを実用化し,わびの表現を一段と深めた。また堺の町衆たちによって草庵の茶室が発展した。すなわち,唐物中心の茶が書院造という武家建築をその場としていたのに対し,わび茶では深山幽谷を思わせる山里風の庭を邸内に設け,その奥に中世隠者の宅をしのばせる草庵を建て,世俗の世界を脱却した別世界を茶の湯の場として創造した。…

※「草庵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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