菖蒲草(読み)アヤメグサ

精選版 日本国語大辞典 「菖蒲草」の意味・読み・例文・類語

あやめ‐ぐさ【菖蒲草】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙あやめ(菖蒲)
    1. [初出の実例]「ほととぎすいとふ時なし安夜売具左(アヤメグサ)(かづら)にせむ日こゆ鳴き渡れ」(出典万葉集(8C後)一八・四〇三五)
    2. 「昌蒲〈略〉昌蒲者水精也、菖蒲 一名菖陽注云石上者名之蓀、一名荃、和名阿也女久佐」(出典:本草和名(918頃))
  2. [ 2 ] 同音反復によって「あや」にかかり、また、「根」を賞するところから「ね」にかかる。
    1. [初出の実例]「ほととぎすなくやさ月のあやめぐさあやめもしらぬこひもする哉〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋一・四六九)
    2. 「あやめ草ねたくも君が訪(と)はぬかな今日は心にかかれと思ふに〈源有仁〉」(出典:二度本金葉(1124‐25)夏)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android