蔣英実(読み)しょうえいじつ(その他表記)Chang Yǒng-sil

改訂新版 世界大百科事典 「蔣英実」の意味・わかりやすい解説

蔣英実 (しょうえいじつ)
Chang Yǒng-sil

朝鮮,李朝世宗代(15世紀)の科学者,官僚生没年不詳。牙山の人。妓生(キーセン)の子に生まれ,東萊県の官奴であったが,科学技術の才能をもって世宗に登用され,位は正三品大護軍に至った。天文暦学に明るく,世宗の命をうけて中国留学ののち,簡儀台(天文観測台),渾天儀,大小簡儀(ともに天文観測器)などを作製した。また時計製作にも活躍し,李朝の公的標準時計である自撃漏(自動水時計)や公衆日時計である仰釜日晷(こうふにつき)などを完成した。また銅活字鋳造にも参画するなど,同時代に楽器の製作で名高い朴堧(ぼくせん)と並び称される。
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