くら‐いしょう‥イシャウ【蔵衣装】
- 〘 名詞 〙
- ① ( 座元の蔵から出る衣装の意 ) 江戸時代、歌舞伎の興行主が俳優に貸した衣装。衣装は俳優の自弁が原則だったので、主として薄給の下級俳優のためのもの。くら。〔劇場新話(1804‐09頃)〕
- ② 他人の衣装を借りて着ること。
- [初出の実例]「下女お供春狂言も蔵衣
」(出典:雑俳・柳多留‐五二(1811))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の蔵衣装の言及
【歌舞伎】より
…紅や藍の顔料で片ぼかしに筋を描き,血気,怪異などの役の性格を誇張して表現する。 蔵衣裳(くらいしよう)江戸期に興行主が役者に貸与した衣裳。当時は衣裳,鬘は役者自身が自前で調えたが,給金が安い役者の衣裳,また,公卿・官女の衣裳や揃いの物は興行主がまかなった。…
※「蔵衣装」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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