最新 地学事典 「藍晶石-珪線石系列」の解説
らんしょうせきけいせんせきけいれつ
藍晶石-珪線石系列
kyanite-sillimanite type
A.Miyashiro(1961)が提唱した変成相系列のうち中圧型のもの。G.Barrow(1893)のスコットランドのGrampian High-landの主部の変成作用であり,造山帯の変成作用の典型とされていたが,都城秋穂は中圧型として再定義した。低温の部分ではらん晶石の安定領域,高温の部分では珪線石の安定領域を通る。相系列はぶどう石-パンペリー石相,緑色片岩相,角閃岩相,グラニュライト相。バロー型変成帯では緑泥石帯,黒雲母帯,ざくろ石帯,十字石帯,らん晶石帯,珪線石帯に分帯。しかしながら,変成相系列が示す地温勾配は変成帯において岩石が経験した最高の温度圧力条件を連ねた変成地温勾配あるいはフィールドP-T曲線であり,岩石の経てきたP-T-t経路と一致しないことが1970年代末に明らかにされた。らん晶石-珪線石系列の変成帯は大陸衝突帯にみられ,時計回りのP-T-t経路は衝突による沈込みの停止と温度回復と上昇を示すとされる。日本では宇奈月結晶片岩。
執筆者:端山 好和・椚座 圭太郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

