新撰 芸能人物事典 明治~平成 「藤江又喜」の解説
藤江 又喜
フジエ ユウキ
- 職業
- 能楽狂言方(和泉流)
- 別名
- 初名=藤江 常次郎,俗称=マタキ
- 生年月日
- 明治4年 12月
- 出生地
- 石川県 金沢
- 経歴
- 加賀前田藩家老本多家の臣・御蔵奉行藤江利平の息子。祖父・和平次から大蔵流の手ほどきを受けるが、明治18年和泉流三宅派の中村藤造に師事する。経師業を営みながら芸に精進。34年3月金沢能楽会設立時に楽師委員に選出される。38年4月上京。24代目観世左近の後援を受け流内で最も華やかに活躍。達者な芸と処世術とによって頭角を現わし、野村万造・野村又三郎信英と共に、和泉流三頭目の一人となる。何事にも器用で絵画を余技とするほか、狂歌・小唄もよくし能書家でもあったと云われる。酒好きで晩年は独りで足袋もはけないほど肥満し、脳溢血で急逝した。
- 没年月日
- 昭和3年 12月11日 (1928年)
出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報