藤池流(読み)ふじいけりゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藤池流」の意味・わかりやすい解説

藤池流
ふじいけりゅう

箏曲流儀名。安村検校門下の藤池検校が京都で広めた流派松浦検校などがこの流派を伝承し,文化2 (1805) 年初版の『歌曲時習考 (さらえこう) 』付載の組歌目録の藤池流の校訂にはこの松浦があたっている。分類組織など生田流とは異なる点が多いが,その後の伝承はなく,現在はまったく絶えている。

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世界大百科事典(旧版)内の藤池流の言及

【箏曲】より

…ほかに,かつては新八橋流と称する派もあり,また,生田流でも,市浦検校以降の系統を新生田流と称することもあった。京都でも,安村検校(?‐1779)の伝承による安村流や,藤池検校の伝承による藤池流などが一時存在した。江戸では,三橋(みつはし)検校が富山藩の庇護の下に下って以来,その系統の生田流が幕末まで続いた。…

※「藤池流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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