日本大百科全書(ニッポニカ) 「蘚歯」の意味・わかりやすい解説 蘚歯せんし コケ植物のうち、蘚類の蒴にみられる器官で、蒴歯ともいう。蒴の口の周りにあり、歯状または針状を呈する。普通には四の倍数にあたる数の蘚歯があり、少ないもので4、多いもので62となるが、16の場合が普通である。蘚歯の構造や数は蘚類の分類にとっては重要な形質である。蘚歯は乾湿運動を行い、蒴内の胞子の飛散を助ける働きをもっている。[井上 浩][参照項目] | 蒴 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例