蚕神(読み)かいこがみ

精選版 日本国語大辞典 「蚕神」の意味・読み・例文・類語

かいこ‐がみ かひこ‥【蚕神】

〘名〙 養蚕の神。→おしらさま
※養蚕秘録(1803)中「諸国に蚕神と崇祭る神一体ならず。何れの神を祭りて、是ならんと問ふ」

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普及版 字通 「蚕神」の読み・字形・画数・意味

【蚕神】さんしん

蚕の神。〔後漢書、礼儀志上、先蚕注に引く漢旧儀〕皇后親しく中に桑とり、室にふこと、千以上、祠るに中牢羊豕(やうし)を以てす。今(ゑんゆ)人・寓氏と曰ふ、そ二。群臣妾、桑に從うてり、(けんくわん)に獻ず。

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世界大百科事典(旧版)内の蚕神の言及

【おしら信仰】より

…これをオシラアソバセという。祭文は〈オシラ様の本地〉のほか,〈金満長者〉〈せんだん栗毛〉など各種あり,オシラ様を蚕神とみなす地域では〈蚕霊(蚕影山)の本地〉を語ることもある。この神をまつる家は富貴自在といわれるが,祭祀を怠ると氏子にたたるともいい,また二足・四足の肉を嫌うというタブーがともなっていた。…

【養蚕】より

…蚕の季節になると,家人以外の者が蚕室に出入りしたり大声で呼んだりすることを忌み,門に紅紙をはって禁忌とするなど,養蚕に関する俗信や俗習は多い。【沢田 瑞穂】 日本では養蚕の守護神は蚕神(かいこがみ)と呼ばれる。記紀神話には神の死体から五穀と並んでカイコやクワが生じる記述があり,蚕を神格化する考えが古くから存在していたと思われる。…

※「蚕神」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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