普及版 字通 「蛟(漢字)」の読み・字形・画数・意味
蛟
12画
[字訓] みずち
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(交)(こう)。〔説文〕十三上に「の屬なり。角無きを蛟と曰ふ」(段注本)とあり、みずちをいう。〔楚辞、九歌、湘夫人〕に「蛟、何爲(なんす)れぞ水裔にある」とみえ、魚類の王とされる。に交結の意があり、西周後期の青銅器である〔頌壺(しようこ)〕の文様に、華麗な蛟竜文が加えられている。
[訓義]
1. 水中の竜、みずち、角のない竜、母竜。
2. 鮫と通じ、さめ、大魚。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕蛟 美止知(みとち) 〔和名抄〕蛟 美知(みづち)、日本紀私記に大の二字を用ふ 〔名義抄〕蛟 ミヅチ 〔立〕蛟 ミヅチ・ノヅチ
[語系]
蛟・・(絞)keは同声。・gyu、樛kyuも声義近く、みな糾纏の意をもつ字。蛟・はそのような形態のものとして考えられていたのであろう。
[熟語]
蛟革▶・蛟▶・蛟▶・蛟宮▶・蛟窟▶・蛟室▶・蛟水▶・蛟蛇▶・蛟▶・蛟▶・蛟篆▶・蛟電▶・蛟竜▶
[下接語]
魚蛟・水蛟・潜蛟・蟄蛟・騰蛟・竜蛟
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報