蛻ける(読み)モヌケル

デジタル大辞泉 「蛻ける」の意味・読み・例文・類語

も‐ぬ・ける【×蛻ける】

[動カ下一][文]もぬ・く[カ下二]
抜けて外へ出る。抜ける。脱する。
新妻の事でも想像して魂が―・けたな」〈有島クララ出家
せみや蛇が外皮を脱ぐ。脱皮する。
「―・けたる虫の殻などのやうに」〈・若菜下〉

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精選版 日本国語大辞典 「蛻ける」の意味・読み・例文・類語

も‐ぬ・ける【蛻】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]もぬ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
  2. セミヘビなどが外皮を脱ぐ。脱皮する。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「父に子がかはり子に孫がかはるは蝉のもぬけていぬる如し」(出典:古活字本荘子抄(1620頃)七)
  3. 抜けて外に出る。抜ける。脱する。脱出する。
    1. [初出の実例]「日本の地を蛻け、奇神知らざる堺に遷りき」(出典:日本霊異記(810‐824)中)

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