蜂須賀保(読み)はちすかほ

日本歴史地名大系 「蜂須賀保」の解説

蜂須賀保
はちすかほ

海東かいとう郡に属する国衙領。現蜂須賀辺りか。篠田しのだ保と同じく、一色氏による海東郡守護職支配後、同氏の所領となり、国衙領の管領三宝さんぼう院への正税などは未進がちとなった。応永四年(一三九七)一二月五日付の尾張国在庁等注進状(醍醐寺文書)に国領初任検注料足未進として「一、十五貫百二文 (海東)郡蜂須賀 (一色殿)御領子細同前(一向無沙汰)」、また同六年分の国衙正税未進注文(同文書)に「弐貫五百五十四文 蜂須賀 未進分 (一色殿)御知行」とみえる。

一色氏支配以前の当保については不詳であるが、同四年正月日付の尾張国目代注進状(同文書)にあげられている「四貫四十文 蜂須賀跡 (西御所)御知行」が当保をさすものとも考えられ、蜂須賀姓を名乗る国人が地頭として当保正税を請負っていた可能性がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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