行騰(読み)むかばき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「行騰」の意味・わかりやすい解説

行騰
むかばき

行縢とも書く。武士狩猟騎馬,旅行などの際に腰から脚にかけて着用した服装品の一種向脛 (むかはぎ) にはくという意味。シカの夏毛を第一に,クマ,トラなどの毛皮でつくられた。旅行用の行騰は,向脛布 (むこうはばき) の意で,布類を細長く裁ち,向脛に巻付ける形式のものが用いられた。騎馬用では特に流鏑馬 (やぶさめ) ,笠懸 (かさがけ) ,犬追物 (いぬおうもの) の射手方の正式装束の一部であった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android