行騰(読み)むかばき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「行騰」の意味・わかりやすい解説

行騰
むかばき

行縢とも書く。武士狩猟騎馬,旅行などの際に腰から脚にかけて着用した服装品の一種向脛 (むかはぎ) にはくという意味。シカの夏毛を第一に,クマ,トラなどの毛皮でつくられた。旅行用の行騰は,向脛布 (むこうはばき) の意で,布類を細長く裁ち,向脛に巻付ける形式のものが用いられた。騎馬用では特に流鏑馬 (やぶさめ) ,笠懸 (かさがけ) ,犬追物 (いぬおうもの) の射手方の正式装束の一部であった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android