最新 地学事典 「衝突帯花崗岩」の解説
しょうとつたいかこうがん
衝突帯花崗岩
syn-collisional granite
大陸-大陸衝突帯,大陸-島弧衝突帯および島弧-島弧衝突帯において,衝突時に形成されたと考えられる花崗岩。ユーラシアプレートとオホーツク海プレートの衝突(およそ38Ma)によって,東サハリン付加複合体では,下部地殻の溶融でS-タイプ花崗岩が形成。ほぼ同じ時期に日高変成帯でもユーラシアプレートとオホーツク海プレートの衝突(およそ40−36Ma)によって付加体からなる上部地殻が溶融しS-タイプ花崗岩が形成。これらは大陸衝突後のスラブの落下によるアセノスフェアの上昇に原因が求められている。伊豆衝突帯は,未成熟海洋性島弧の伊豆-小笠原弧と成熟した島弧である本州弧とが,中期中新世以降衝突を続けており,大陸地殻の成長が現在進行している場と考えられている。伊豆衝突帯の花崗岩質岩体は,衝突帯下部地殻の部分溶融により形成された固有の組成を持つ複数の親マグマが,結晶分化作用と結晶集積作用により組成範囲を広げたものである。
執筆者:高橋 浩
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

