六訂版 家庭医学大全科 「表皮母斑」の解説
表皮母斑(疣状母斑/列序性母斑/列序性苔癬様母斑)
ひょうひぼはん(ゆうじょうぼはん/れつじょせいぼはん/れつじょせいたいせんようぼはん)
Epidermal nevus (Verrucous nevus, Linear epidermal nevus, Linear nevus with lichenoid appearance)
(皮膚の病気)
どんな病気か
生まれつき、または乳児期に気づく表皮部分のあざで、さまざまな部位に白からピンク色の小さな硬いいぼ状の結節(塊)が少し集まっています。時に皮膚の一定方向(ブラシュコ線)に沿って線状に分布することがあり(列序性)、また時にかゆみや湿疹のような変化を伴う(
まれに他の皮膚の悪性腫瘍が合併して生じる可能性があるので、生まれつきあったあざの大きさや表面が変化してきた時は、医師に相談してください。
検査と診断
特徴的な
治療の方法
気にならなければそのまま経過をみてよいのですが、自然に消えることは期待できません。
整容面(見た目)の問題がほとんどなので、治療法としては外科的治療が一般的です。メスで切除するか、比較的浅い部分の変化なので、皮膚をグラインダーで削る
病気に気づいたらどうする
生まれつき、または生後早期に先に述べたような皮膚面があり気になるようなら皮膚科、形成外科に相談してください。とくに大きな変化がなければそのまま経過をみてかまいません。
ただ、前述のとおり、時に皮膚の悪性腫瘍が合併することがあるので、生まれつきあったあざに変化があれば早めに受診してください。
安田 浩
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報