表皮母斑(読み)ひょうひぼはんこうぼはんゆうじょうぼはん(その他表記)Epidermal Nevus

家庭医学館 「表皮母斑」の解説

ひょうひぼはんこうぼはんゆうじょうぼはん【表皮母斑(硬母斑/疣状母斑) Epidermal Nevus】

[どんな病気か]
 出生時、あるいは小児期に、いぼ状のざらざらした小さな盛り上がり(丘疹(きゅうしん))が、多数連なってできるものです。色は、正常の皮膚色か褐色です。表皮母斑はつぎの2つに大別されます。
■列序性母斑(れつじょせいぼはん)(線状母斑(せんじょうぼはん))
 線状、帯状に並んでできるものです。ふつう、かゆみなどの症状はありませんが、なかには、かゆみが強く、湿疹(しっしん)状になる特殊型(列序性苔癬様母斑(れつじょせいたいせんようぼはん))もあります。
片側性母斑(へんそくせいぼはん)
 からだの片側だけに、広範囲にできる母斑です。ときには骨や脳の異常をともなうことがあります。
[治療]
 炭酸ガスレーザー焼灼(しょうしゃく)(焼き切る)するか、外科的切除術、または皮膚を削り取る手術を行ないます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

世界大百科事典(旧版)内の表皮母斑の言及

【あざ(痣)】より

…レックリングハウゼン病やプリングル病などのように種々の母斑が組み合わさってみられたり,内臓病変をともなうものは母斑症phacomatosisと呼ばれ,優性の遺伝性疾患であるが,普通のあざは遺伝することはない。
【母斑】
 母斑は,皮膚を構成する表皮細胞,色素細胞,血管,脂腺細胞などの要素が局所的にたまたま増加したもので,血管性母斑,色素細胞系母斑,表皮母斑,脂腺母斑などがある。
[血管性母斑hemangioma]
 血管腫とも呼ばれる。…

※「表皮母斑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む