かゆみ

百科事典マイペディア 「かゆみ」の意味・わかりやすい解説

かゆみ

【そう】痒(そうよう)感。かきたくなるような不快感皮膚の痛覚神経終末の弱い興奮によるものと考えられる。かゆみは皮膚病にしばしばみられるが,その他,皮膚の乾燥,刺激性のある物質との接触などの生理的なかゆみや,心理的なかゆみもある。その原因としてはヒスタミン様物質の生成が想定され,事実,塩酸ヒスタミン,塩酸モルヒネなどの皮内注射で,かゆみが起こる。以上は末梢性のかゆみであるが,中枢性のかゆみは精神病者などにみられる。かゆみ止めには抗ヒスタミン剤,抗セロトニン剤,精神神経安定剤などが投与される。なお,かくことにより皮膚炎化膿(かのう)を起こすことがあるので注意を要する。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「かゆみ」の意味・わかりやすい解説

かゆみ
itching

瘙痒 (そうよう) ともいう。皮膚および一部の粘膜に生じる一種の不快な感覚。起痒性物質,たとえば蛋白質およびその代謝物アミノ酸,ポリペプチド,ヒスタミンなどが,表皮や粘膜上皮内,表皮真皮接合部などで神経終末を刺激することにより生じる。したがって,表皮全組織の欠損を認める潰瘍面では,起痒性物質を作用させても,かゆみは生じない。従来,かゆみは疼痛の一種とみなされてきたが,疼痛とは異なるものとするなど種々の学説があって,本態はなお不明である。

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