袖印(読み)ソデジルシ

デジタル大辞泉 「袖印」の意味・読み・例文・類語

そで‐じるし【袖印/袖標】

戦場敵味方を見分けるため、よろいの袖につけたしるし。主に布切れを用いた。袖の笠標かさじるし

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精選版 日本国語大辞典 「袖印」の意味・読み・例文・類語

そで‐じるし【袖標・袖印】

  1. 袖標〈二人武者絵〉
    袖標〈二人武者絵〉
  2. 〘 名詞 〙 戦場で敵味方を識別するために、鎧(よろい)の袖につけた標識。小さな旗状のしるしで、多く布帛を裁ち切って用いるが、小旗や木枝なども用いた。袖の笠標。〔兵具雑記并幕星呪(1390‐1428頃か)〕
    1. [初出の実例]「梨打烏帽子に鉢巻し叢濃(むらごう)の袖じるし」(出典浄瑠璃世継曾我(1683)一)

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世界大百科事典(旧版)内の袖印の言及

【笠印】より

…笠(兜の鉢の後ろの鐶(かん)や前立てにつけることが多い)に挿頭した目印であるので,かさじるしと呼ぶとされるが,語源は明確ではない。鎧の袖につけた袖印も,腰につけた腰差しも,おしなべて識別のための目印を笠印と称する。古くは《吾妻鏡》文治5年(1189)7月8日の条に,下河辺行平が先祖藤原秀郷の故実と称して,源頼朝に調進した甲冑の兜の後ろに笠標の簡をつけており,袖につけるのが尋常ではないのかとの疑問を持たれている。…

※「袖印」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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