袰綿館跡(読み)ほろわたたてあと

日本歴史地名大系 「袰綿館跡」の解説

袰綿館跡
ほろわたたてあと

[現在地名]岩泉町袰綿

中世の在地領主袰綿氏の館跡。袰綿御所といい、その称でよばれる所は二ヵ所ある。一つは袰綿集落の東方に延びた尾根上大林おおばやしにあって、基部は深く広い空堀で切られ、主郭・二の郭からなるもので、空堀跡を小本おもと街道が通る。他の一つはその対岸本銅ほんどうの西方山中にあって、上館・下館からなる。中世の袰綿氏にも二つの系統がみられる。一つは大久保昔書遺翰(大久保文書)にある観応(一三五〇―五二)から応仁(一四六七―六九)に至る北処殿と称された系統で、他の一つは天文(一五三二―五五)の頃陸奥波岡なみおか(現青森県南津軽郡浪岡町)から移った北畠具氏の系統(参考諸家系図)で後袰綿氏と称されるもの。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android