険阻(読み)ケンソ

デジタル大辞泉 「険阻」の意味・読み・例文・類語

けん‐そ【険阻/××岨】

[名・形動]
地勢のけわしいさま。また、その所。険峻けんしゅん。「―な山地
顔つきなどのけわしいこと。また、そのさま。
「彼の細君は―な顔を彼にむけて」〈宇野浩二・苦の世界
[類語]峻険険峻急峻険しい険難要害天険険要険所峻峭峻抜峻岳峻峰峻嶺高峰高嶺奇峰

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精選版 日本国語大辞典 「険阻」の意味・読み・例文・類語

けん‐そ【険阻・嶮岨】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 道や地勢がけわしいこと。けわしい所。また、そのさま。険峻。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「其れより上には、さまでの嶮岨(ケンソ)無かりければ」(出典太平記(14C後)三)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐成公一三年〕
  3. 顔つきなどのけわしいこと。性格のとげとげしいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「Qensona(ケンソナ) ヒト」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  4. 世間のけわしいこと。とげとげしいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「莫道登臨疲跋渉、人間嶮岨山河」(出典:本朝麗藻(1010か)下・過秋山〈具平親王〉)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐僖公二八〕

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普及版 字通 「険阻」の読み・字形・画数・意味

【険阻】けんそ

けわしい路。〔孫子軍争〕山林險阻、沮澤の形を知らざるは、軍を行(や)ること能はず。

字通「険」の項目を見る

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