製材業(読み)せいざいぎょう

百科事典マイペディア 「製材業」の意味・わかりやすい解説

製材業【せいざいぎょう】

原木をひき切って角材・板材・割材などを生産する産業で,木材工業の基礎部門である。事業内容は製材のみにとどまらず,家具建具をはじめとするさまざまな木製品の製造を兼営することが多い。中小企業大部分で,賃挽(ちんびき)(委託製材)も多い。木材産地は日本各地に分布するため製材業の分布も全国的であるが,山元業者より消費地業者のほうが比較的規模が大きい。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の製材業の言及

【製材】より

…丸太は天然物であるので,形状,節などの欠点の存在状態はまちまちであり,欠点を避けて製品価値の高い製品をできるだけ大量に採材することが製材工場の利益につながる。丸太から製品の取り方を木取りというが,いかに木取りを決めるかということと製材能率をあげること,すなわち製材歩留りを高めることの両者は製材業ではきわめて重要である。製材工場は,これらの事項を総合的に判断して,最も利益が大きくなるよう,作業条件を定めているのであるが,最近ではコンピューターの導入も進んできている。…

【木材工業】より

…木材を加工し,新たな製品をつくりだす工業。そのなかには,古い歴史をもち現在も大きな比重を占める製材業のほか,合板,木材チップ集成材,削片板(パーティクルボード),繊維板(ファイバーボード),フローリング,木材防腐・防蟻・防虫加工などの工業がある。なお,紙・パルプについては〈紙・パルプ工業〉の項を参照されたい。…

※「製材業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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