日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
製造業部門別投入・産出物価指数
せいぞうぎょうぶもんべつとうにゅうさんしゅつぶっかしすう
Input-Output Price Index of the Manufacturing Industry by Sector
製造業の生産活動における投入コストの変動と産出価格の比較分析や、物価変動の製造業各部門への波及過程を分析するために作成されている指数。略してIOPIともよばれる。日本銀行が算出し、毎月公表している。投入コストを測る投入物価指数は、生産活動の過程で消費する原材料、燃料・動力(国内財および輸入財、投入屑(くず)・副産物を含む)、サービスの価格を集計したもの。産出価格を測る産出物価指数は、産出物(国内財および輸出財、最終製品のほか中間製品や発生屑・副産物を含む)の価格を集計したものである。ラスパイレス指数の考え方で算出され、投入・産出割合(ウェイト)には総務省の「産業連関表」の情報が用いられている。2018年(平成30)時点の基準時(比較の基準となる時点)は2011年であり、算出に用いられている品目数は、投入物価指数が1198品目、産出物価指数が1155品目となっている。
[飯塚信夫 2019年2月18日]