複素誘電率(読み)フクソユウデンリツ

化学辞典 第2版 「複素誘電率」の解説

複素誘電率
フクソユウデンリツ
complex permittivity, complex dielectric constant

誘電体に交流電場Eをかけ,その周波数をあげていくと,誘電体中の電気変位(電束密度)Dは電場に追随できず位相が遅れるようになる.このとき,DとEとの比である誘電率は,複素数表示

ε = D/E = ε′ - iε″
で表され,複素誘電率とよばれる.DとEとの間に位相差が生じると,誘電体中で電力の損失が起こる(誘電損失).いま,位相の遅れをδとすれば,

E = E0eiωt
に対し,

D = D0e(ωt-δ)
であるから,

と表され,

ε″/ε′ = tan δ
を損失係数という.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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