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誘電率 ゆうでんりつdielectric constant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

誘電率
ゆうでんりつ
dielectric constant

電媒定数ともいう。物質の電気的性質を表す定数。記号にはεがよく使われる。電束密度 D電場 E との関係は D=εE である。分極の難易度を表す電気感受率 χeとの間には SI単位で ε=(1+χe0(ε0は真空の誘電率)の関係がある。実用上は比誘電率 keが用いられるので,普通はこれを誘電率と呼ぶことが多い。SI単位では ke=ε/ε0,ガウス単位系では ke=εである。コンデンサの両極の間に誘電体を入れた場合の容量 C と入れない場合の容量 C0との関係は CkeC0。真空に対しては χe=0 であるから ke は 1である。空気の keはほとんど 1であるが酸化チタン磁器では非常に大きく ke=102~104 にもなる。

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百科事典マイペディアの解説

誘電率【ゆうでんりつ】

電束密度Dと電場Eの比ε=D/Eを誘電率または電媒定数という。誘電率εを真空の誘電率ε(/0)でわった値を比誘電率というが,一般に誘電率といった場合,比誘電率をさす。
→関連項目ガウス単位系強誘電体静電単位系誘電加熱誘電損失

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栄養・生化学辞典の解説

誘電率

 電束密度を電場の強さで割った値.

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大辞林 第三版の解説

ゆうでんりつ【誘電率】

誘電体で誘電分極が生じる程度を表す物質定数。電束密度と電場の強さとの比。電媒定数。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

誘電率
ゆうでんりつ
dielectric constant

普通の誘電体すなわち常誘電体では、電束密度Dは電界ED=εε0Eのように比例し、比例係数εε0が絶対誘電率である。ここでε0は真空の誘電率であり、εはこの誘電体の絶対誘電率ε0を基準として示すところの比誘電率であるが、普通εのことを単に誘電率ということが多い。特殊の誘電体であるところの強誘電体(結晶に限る)においては、DEとの関係は履歴曲線で表される複雑なものであるから、誘電率εはεε0=dD/dE(dは微分記号)という微分係数で定義される。かつこの微分は履歴曲線上のどの位置で行われるかが明記されなければならない。普通はE=0での誘電率すなわち初誘電率のことを単に誘電率という。
 電束密度D、電界Eはいずれもベクトルであるから、誘電率εは、結晶誘電体では2階の対称テンソルであり、等方性誘電体ではスカラーである。気体のεは終始一にきわめて近い。液体のεはほとんど10以下であって、水のεの61.5は異例である。常誘電性結晶で100程度以上のεを示すものは強誘電体に近い物質である。
 強誘電体のεは、一般に大きく、とくに絶対温度Tがキュリー点Tcに近づくと、一般には、ε=C/(T-T0)(Cはキュリー定数、T0はTcに等しいかまたは近い定数)に従って著しく大きい値をとる。強誘電体の一般に大きな誘電率は、小型で大きな電気容量をもつコンデンサーをつくるのに広く利用されている。誘電体の誘電率は周波数に依存する。この現象は誘電分散といわれ、誘電損失に伴っておこる。[沢田正三]

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世界大百科事典内の誘電率の言及

【電束密度】より

…誘電体内部の任意の場所の電場をE,分極(単位体積当りの電気双極子モーメント)をPとするとき,D=ε0EPで定義されるベクトルDを,その場所の電束密度と呼ぶ。ここでε0は真空の誘電率である。誘電体の外部(すなわち真空中)ではP=0であるから,上述の関係はD=ε0Eとなり,電束密度と電場には本質的な差はなくなる。…

【誘電体】より

… 電気分極(単位体積当りの電気双極子モーメント)P,誘電体内の電場E,電束密度Dの間には, D=ε0EP ……(1)  D=ε′E=ε0εE ……(2)  P=ε0χE ……(3) という関係が成り立つ。ここで(2)式におけるε′を(絶対)誘電率といい,これを真空の誘電率ε0=8.85×10-12F/mで割ったεを比誘電率という。(3)式のχは電気感受率で,これを用いると比誘電率εはε=1+χで与えられる。…

※「誘電率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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