西保郷(読み)にしぶごう

日本歴史地名大系 「西保郷」の解説

西保郷
にしぶごう

つつみ川中・上流域一帯にあった室町時代からみえる郷。「にしほ」とも読む。現中巨摩郡敷島しきしま吉沢の羅漢きつさわのらかん寺に残る応永三〇年(一四二三)頃の作とされる五百羅漢像のなかに「甲州山梨郡西保郷」の像底銘をもつものがある。当地域はまき庄の内とされ、西保下にあるじよう山は鎌倉時代初期の同庄地頭安田義定の要害城だったと伝える。同城は室町時代には跡部氏の拠るところとなったが、寛正六年(一四六五)甲斐守護武田信昌は夕狩沢ゆうかりざわ(現山梨市)での合戦を戦って勝ち、強盛を誇った守護代跡部景家は同城で自害して滅んだ(王代記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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