積翠寺(読み)せきすいじ

日本歴史地名大系 「積翠寺」の解説

積翠寺
せきすいじ

[現在地名]甲府市上積翠寺町

要害ようがい山南西麓にある。万松山と号し、臨済宗妙心寺派。本尊釈迦如来。行基開創伝説をもつ古寺で、境内巨石に水がみなぎり滝をなしたことから、古くは石水寺と表記し、のちに積翠寺に改められたという(甲斐国志)。夢窓疎石の高弟竺峰を中興開山とする(寺記)。「高白斎記」によれば、永正一二年(一五一五)四月一〇日に客殿の柱が立ち、五月二四日には柱立が完了して棟上げが行われ、同一七年六月晦日には背後のまる山に要害城の建設が始まっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の積翠寺の言及

【甲府[市]】より

…武田氏館(躑躅崎(つつじがさき)館)跡(史),信玄をまつる武田神社,舞鶴城跡,昇仙峡などの名所,景勝地がある。信玄の隠し湯として知られる湯村温泉(純食塩泉,42~52℃),積翠寺(せきすいじ)温泉(酸性緑バン泉,15~18℃)のほか,市街地にも数ヵ所温泉がある。【横田 忠夫】
[甲府城下]
 甲斐国の城下町。…

※「積翠寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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